あなたと妄想のちょうど真ん中の世界 「侍愚創」 これはそこで暮らす少女と犬の物語。 少女とわんこは生まれたときから、ずっと一緒。 犬は変な顔をしたり、後ろ足で立って踊ってみたり。 少女はそんなわんこといるのが楽しかったのです。 そしてわんこも、少女が笑ってくれるのが嬉しかったのです。 2人は幸せに暮らしていました。 そんなある日。 少女はわんこに青いリボンをプレゼントしました。 そして少女は言いました。 「あなたと私は2人で1つ。だから、私もがんばるわ」 わんこにはその意味が分かりませんでした。 だけども、少女が少しさみしそうなのは分かりました。 わんこはいつものように少女を笑わせようと後ろを向いて、 しっぽとおしりを交互に動かしました。 わんこは少女の笑顔を見ようと振り返りました。 しかしそこに少女の姿はありませんでした。 そこから2人の物語は始まったのです。